私たちの心は他人のポケットの中にある

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心理カウンセラー×パーソナルヨガのれんです。今日は、ココロとカラダのメカニズムを哲学を交えながら、お話したいと思います。

ヨガでは、心がいつも変わらず同じで落ち着いていること(Sameness of mind)を目指すことを学びます。

瞑想とか座禅に挑戦したことがある人は、わかるかもしれませんが、私たちにとって、「ただ静かに座る」ってことは、すごく難しくて、心は仕事がなくても勝手に仕事を探しだしてしまうもの。

一方で、カラダには、メカニズムがあって、暑い場所でも寒い場所でも人間の体温は36.5℃に保たれるし、これは、私たちの肉体に自然に備わっている機能だと言われている。 残念ながら、この機能は肉体にはあっても心には備わっていないから、心の安定は一人一人 が自分で努力して、コントロールしないといけない。

何もしなくても心は自然に落ち着くということはないし、他人が助けることもできない。

それに、ココロとカラダは繋がっているように、カラダ(肉体)に対して命令するのはココロだから、心の健康はカラダの健康より大切で、カラダが健康であっても、心が病んでいれば私たちは「幸せ」とは感じられない。

昔、インドで聞いた、こんな講和をご紹介したいと思う。

それは、例えるなら、

「自分の財布が他人のポケットに入っているようなもの」

それでは、財布の意味がない。

心も同じで「私たちの心は他人のポケットの中にある」という表現がある。

他人の言動に影響され、心は変化する。

褒められれば喜び、批判されると落ち込む。他人によって我々の心はコントロールされてしまう。ココロは、そういうものだから。

他人に影響されずに自分でコントロールできるのが強い心だけど、それは、なかなか難しい。だから、私たちは、他人の言葉に極度に敏感になってしまう。

インド人はあまり他人を気にしないけど、日本人は他人が自分をどう思っているか非常に気にする。もちろん他人の心に敏感なのは悪いことではないけど、それにも限度があり、極端はよくない。

自分にとって何が正しいか正しくないかではなく、他人にどう思われているかが考えの基準になると、心は絶えず不安で、幸せではなくなってしまうから。

絶えず心配して落ち着かない心は、Sameness(安定した幸せの心)の状態ではないよね。

それは、船にも例えられる。

川を大きな船が高速で航行するとき、波の影響で、軽く小さな船は大きく揺れたり、場合によっては転覆したりすることがある。

その小さな船のうちでも、沢山荷物を積んでいる船なら、揺れも小さくて、すぐに安定した状態に戻ることができる。

心が制御されていない人は、荷物を積んでいない軽い船と同じ。一方、心の強い人は、荷物を沢山積んだ船と同じで、外部の影響を少しは受けても、すぐに戻る。

★★★

私たちは、日々の生活で気づかないうちに、自分の心を他人のポケットに入れてしまっていることがよくありますよね。それは、自分の判断なのか、他人の目を気にした結果なのか、目の前のことを1つ1つ感じとれるようになると、「自分らしさ」「自分の偉大さ」に自信がもてるようになるかもしれないという気づきを与えてくれるお話でした。

れん

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